硝子体注射(抗VEGF薬治療)
この治療を必要とする病気
- 滲出型加齢黄斑変性
- 近視性脈絡膜新生血管
- 糖尿病網膜症による黄斑浮腫
- 網膜静脈閉塞症による黄斑浮腫
硝子体注射(抗VEGF薬治療)とは
眼の中には、脈絡膜新生血管の成長を活発化させ、浮腫を悪化させるVEGF(血管内皮増殖因子)という物質があります。抗VEGF薬治療は、このVEGFの働きを抑える薬剤を眼内に注射することにより新生血管の増殖や成長を抑制し、浮腫を減少させる治療法です。
代表的な抗VEGF薬には、アイリーアやルセンティス(製品名)などがあります。
滲出型加齢黄斑変性・近視性脈絡膜新生血管
脈絡膜新生血管は、脈絡膜から異常な血管が生えてくることによって起こる病気です。新生血管は破れやすいため、出血し、血液中の成分がもれ出して、黄斑が腫れ、ものを見る細胞の機能が障害されます。病状の進行が速く、急激に視力が低下していきます。
糖尿病網膜症・網膜静脈閉塞症による黄斑浮腫
黄斑浮腫は、網膜の中心部の黄斑部に浮腫(水ぶくれ)が蓄積している状態です。視力の低下や変視症(ゆがんで見える)を引き起こします。
治療のスケジュール
滲出型加齢黄斑変性の場合、導入期として、1か月に1回、連続3回注射します。
その後の維持期は、定期的に経過観察を行いながら、症状に応じて、適切な治療を続けます。
その他の病気の場合、最初1回注射し、その後1か月以上あけて、適宜注射します。
治療の間隔は病気や症状に応じて、患者さんと相談しながら調節します。
費用
- この治療法には健康保険が適用されます。
- 1回の注射は、
3割負担の方は、約50,000円
1割負担の方は、約18,000円
高額療養費制度が適応される場合がありますので、詳細は受付にお尋ねください。